有名な経営学者、社会学者であるピーター・ドラッカーのある言葉を引用します。
「失敗すればするほど、その人は見込みがあります。それは彼が多くの新しい試みをしたことを意味するからです。私は決して、失敗したことがない人を上級職に昇進させません。ただの失敗では十分ではありません、大きな失敗でなければ昇進させません。そうでなければ、その人は二流の仕事しかできません。
ドラッカーらしく、大胆に書かれたこの言葉を読むと「賛成!そうだ!」と思うしかありませんが、実際に多くの職場でそれがなされているかは別なことではないかと思います。失敗が恐れられ、安全を保とうとすることがしばしばあるのではないでしょうか。「失敗は成功の元」という言葉が忘れられることもあるでしょう。
聖書には「牛がいなければ飼葉おけはきれいだ。しかし牛の力によって収穫は多くなる。」とあります。つまり、成功するには失敗や間違い、苦労という、いわば汚れ仕事を避けることはできません。そのような経験を避けると一見、自分の経歴は「きれい」に感じられますが、結局良い結果(収穫)は得られません。
あなたの職場で新しい試みや失敗が恐れられているのであれば、あなたはそれを変えるために何かできますか。またあなた自身が挑戦や失敗を恐れるタイプであれば、どのようにして、自分を変えることができるでしょうか。
多くの場合、挑戦や失敗を恐れない人は二つの確信を持っています。自分は愛されている(職場では、自分の存在が大事にされていると言い換えることができます)という確信と失敗しても赦されるという確信です。聖書では神様は人間を一人ひとり愛してくださっていると教えています。また、イエス様が十字架で亡くなれたことを通して、私達の失敗や間違い、罪を赦そうとしてくださっています。その確信を持てば、失敗を少しずつ恐れなくなり、新しい挑戦を続けていくことができるのではないでしょうか。
(2011年 通巻 15号)
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