top of page

「親切な言葉の力」

  • 執筆者の写真: Masato Ujiie
    Masato Ujiie
  • 2015年10月3日
  • 読了時間: 2分

二学期が始まってから既に一ヶ月程経ちました。夏休みの自由な生活から、規律のある学校生活に慣れるのは、決して楽なことではありませんが、多くの子供達が対応できていると思います。その一方で、夏休みが終わってから、学校に戻ることが死ぬほどつらい子供がいるのも事実です。内閣府が過去40年間の累計日別自殺者数を調べた結果、18歳以下の自殺者が最も多かったのは、夏休み明けの9月1日だということがわかりました。

この結果を受けて、鎌倉市図書館がツイッターで次のようなコメントを流しました。「もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。」また、引き続き、自殺予防情報を流したり、「みんなつながっている。きっとあなたもだれかとつながっている。」というツイートも送りました。そのツイートに驚くほど大きな反応があり、10万回以上リツイ-ト(転送)されて、ニュースに出るほどでした。

「みんなつながっている」「安全な場所があるよ」という言葉は、ある意味、とても簡単な言葉ですが、実はとても大きな力を持っていることが、この反応からわかります。聖書には、このような言葉があります。「心に不安のある人は沈み、親切なことばは人を喜ばす」(箴言12:25)。3000年位前に書かれた言葉ですが、鎌倉市図書館のツイートとその反応を見ると、まさにその通りだと思いました。

職場にも、近所にも、ひそかに悩んでいる人が必ずいます。その方々は、親切な言葉によって救われるかもしれません。親切な言葉をかけることは、特別難しいことではありませんが、まだまだ不十分なのだと思います。もし、十分なされているのであれば、この図書館のツイートは、これほど大きな反応を引き起こさなかったでしょう。聖書に上記の一節が書かれている理由は、「親切な言葉をかける」というような具体的な行動を促すためです。聖書の神様は一人ひとりに良いつながりが与えられ、また神ご自身と深いつながりがあるように望んでおられます。今週、あなたの職場や近所で、悩んでいる方がいれば、親切な言葉をかけて、「みんなつながっている」「神様があなたのことを大切にしている」 という事実を表してみてはいかがでしょうか。


(2015年 通巻206号)

Comments


© 2018 札幌希望の丘教会. Wix.com

bottom of page