「あなたは平均点以上ですか?」
- Masato Ujiie
- 2017年11月17日
- 読了時間: 2分
最近、会社の様々な後輩と話していると、とても興味あることに気がつきました。それは、一人ひとり相手は違うにせよ、○○さんは仕事をしないくせに態度はでかい!○○君は仕事ができないくせに仕事をお願いすると文句を言う!・・・などなど、相手の仕事能力が少ないことを指摘する声が多いということです。今回は、相手の能力を下に見る人が多いのはどうしてか?この問いへの答えのヒントになるかもしれない次の問題を一緒に考えてみましょう。
「あなたの車の運転の能力はどれほどですか。他の人と比べて平均以上ですか?それとも平均くらいですか?平均より低いと思いますか?」
どうでしょうか?この質問に対して、自分の能力を正しく理解していれば、平均以上と答える方が三分の一、平均と答える人が三分の一、平均より低いと答える人が三分の一となってもよいはずです。しかし、スウェーデンでこの調査を実施したところ、90%の人が自分を平均以上と答えたのです。更に日本の調査においても、70%以上の人が平均以上と答えています。
次の調査結果も興味深いものです。アメリカの高校生100万人に調査した結果では、70%の生徒が自分にはリーダーシップの能力が平均以上あると答え、教師の調査結果でも、94%が自分は平均より仕事を立派にこなしていると答えたのです。この調査結果から分かることは、ほとんどの人は自分を過大評価しているということです。そして、それに気がついていないのです。
妻にとって私は平均以上に良い夫である・・・と思う人が圧倒的多数であるとも言われます。でもそれは、多くの人が間違っているのです。この間違いによって、調子に乗った運転で人に迷惑をかけたり、妻の指摘に耳を傾けず、家庭環境が悪化する、会社でも周りの人のことを文句ばかり言って、職場環境を乱す・・ということなどに繋がってしまうのではないでしょうか?
「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ。」(箴言16:18)
多くの人が間違いに気づいていない「平均点以上」という罠にかかってないか、再点検をされてみてはいかがでしょうか?
(2017年 通巻294号)
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