兵庫県の斎藤元彦知事に関して9月19日、兵庫県議会は不信任決議案を提出し可決されました。知事自身のパワハラ等の疑惑の告発文書を作成、配布した職員(7月に死亡)を公益通報者保護法に基づく保護対象とせずに懲戒処分としたことは、公益通報者保護法に違反するとの指摘があります。あるテレビの報道番組でコメンテーターの方が、今回の状況をもたらした要因に、「知事の慢心」を挙げていました。また、「トップに立つのだから謙虚さが必要だ」という趣旨のコメントもありました。
本件についての真相究明を願いつつ、コメンテーターの上述の発言から思い出した聖書のことばをご紹介します。
"あなたがたのうちで一番偉い者は皆に仕える者になりなさい。"マタイの福音書 23章 11節
約2000年前に、イエス・キリストは上述のコメンテーターと同様のことを言っていました。神が人となって来られたイエスご自身が、ご自分からすすんで、弟子たちの足を洗って模範を示しました。しかし弟子たちは、最後の晩餐(イエス・キリストが十字架刑に処される前夜)まで「だれが一番偉いのだろうか」と権力闘争をしていました。ここに人の罪(生来の悪に傾く性質)を感じます。そしてこの罪は筆者も含めてあらゆる人の内側に内在しているものです。よくよく自分の内側にある考え・思いを吟味して、イエスの語る真理のことばに聞き従いたいと思うのです。
聖書は次のようにも語っています。
"知恵のある者の舌は知識をうまく用い、愚かな者の口は愚かさを吐き出す。"箴言 15章 2節
上に立つ人が、正しい知識を持っていたとしても、語り方が大切です。威圧的な言動は避けるべきなのはもちろん、ぶっきらぼうで血の通わない言葉では、真意が伝わらないばかりか、信頼関係を壊すこともあり得ます。これらのことを念頭に置いて、上に立つ人には愛のある伝え方が求められると思うのです。
"一切のことを、愛をもって行いなさい。"コリント人への手紙第一 16章 14節
(2024年 通巻479号)
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