私たちが毎日話している言葉には非常に力があります。次のことわざがあります。「軽率に話して人を剣で刺すような者がいる。しかし知恵のある人の舌は人をいやす。」同僚の言葉で「剣で刺された
ように感じたことがあるかも知れません。一方、癒しの言葉を聞いたこともあるでしょう。あなたの話し方は「人を刺す」傾向、あるいは「人を癒す」傾向のどちらでしょうか。
私達の言葉が癒す傾向になるために、聖書の次の言葉を考えてみましょう。「愛をもって真理を語る」。すなわち、話す前に三つのことを考える必要があります。これから話そうとすることは「真理であるか」「親切であるか」「必要であるか
ということです。この三つの条件を満たせば、積極的に話し、そうでなければ、注意する必要があります。
真理であるか。人々が聞きたいことや社会的に受け入れられることは話しやすく感じられますが、二つの危険があります。第一に、それが真理ではないと、結局うそということになります。そうなると信頼されなくなり、仕事は確実に難しくなっていきます。第二に、自分が正しいと思っていることとは違うことを言い続けていると、自分を精神的に傷つけることになります。
親切であるか。話すことの内容だけではなく、その話し方とタイミングも大切です。親切はただ優しいということではありません。ときには相手に注意することも必要です。間違いや危険を避ける助けになるからです。また、自分では親切だと思っても、相手にはそうではない場合もあります。相手の状況をよく見て、いつ、どのようにして話せばいいかを考える必要があります。
必要であるか。真理であり、親切ではあっても、それを話す必要があるかどうかを慎重に考えてみることも大切です。
職場でも、家でも、愛をもって真理を語りましょう。
(2011年 通巻 6号)
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