次世代半導体の製造を目指すラピダスが9月1日に千歳で工場建設に着工したことが大きく話題になっています。なぜ、これほど話題になっているのでしょうか?それは、国が支援をする国家プロジェクトだからです。半導体産業の世界におけるシェアは、1988年に日本は50.3%でしたが、現在は10%程度となっています。海外製の半導体に依存するようになった日本は、昨今の半導体不足により、自動車、家電、パソコンなどが、入手困難、価格高騰と大きく影響を受けました。半導体は以前と違い、国民の生活に欠かせないものとなっており、安定供給を目指し、国も支援をすることになったのです。
半導体が十分に供給できていた時代は、当たり前と思っていたことが、半導体不足になったことにより、その重要性に、国、そして国民もが気づき始めたのです。
4年前に北海道で発生したブラックアウトの時もそうでした。電気の供給がストップしたことで、何晩かを電気のない中で夜を過ごし、テレビ視聴ができず、スマホも充電できないことから情報源も失われました。電気の利用が当たり前と思っていた一人ひとりが、電気の重要性が良く分かる機会となったのでした。
私達がいつも身近にすでに与えられているおどろくほどの豊かな恵みを、当たり前と思ってその重要性に気づいていないものは、他にも多いのではないでしょうか。聖書には神様から、様々な恵みが与えられていることが書かれています。毎日、私達が生きていくために欠かせない、空気や水。これも天地を創造した神様から与えられたものです。半導体の原料になるシリコンや、電気のエネルギー源となる燃料、太陽光、風力も全て神様から与えられているものです。
毎日の当たり前の生活。しかし、そこには神様からの恵みがあふれています。神様からの恵みを考え、そして感謝する機会をつくるのも、良いのではないでしょうか。
「主に感謝することは 良いことです。いと高き方よ あなたの御名をほめ歌うことは。」 (詩篇 92篇1節)
(2023年 通巻456号)
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